プロジェクトの背景

創業当初の同社は、IPOに向けて急成長・急拡大を遂げていました。それはある意味「会社の成長ありきで、人が成長してきた」状態でもありました。上場以降改めて自社の存在意義や強みを見つめ直し、大事にしてきたカスタマーサクセスとともに「働く仲間それぞれの成長によるサクセスが今後の会社の成長に不可欠」という結論に至りました。

そこから、2018年に全社を巻き込んでミッション・バリューを策定し、ミッションを、『Evenな社会の実現 〜すべての人が平等に機会を得られる社会の実現〜』としました。

そして2020年、「Evenな社会の実現」に必要不可欠な、同社サービスを利用する顧客、求職者、従業員、株主、地域社会といった“すべてのステークホルダーのサクセス”の総称である「ピープル・サクセス」という考え方が生まれました。同社の「ひとりでも多くの人が幸せを感じて、働くことが楽しいと思える会社、誇りに思える会社にしたい。その結果、顧客や株主、社会のサクセスの最大化につながる。」という想いが込められています。また、組織として「ピープル・サクセス」を推進するため、ピープル・サクセス室という部署を新たに設置し、人材育成施策や働き方関連施策などさまざまな取り組みを実施しています。

そんな中、弊社に「ピープル・サクセス」の取り組みを広く発信するためのWebサイト構築のご相談をいただきました。お話しを伺う中で、同社が目指すのは求職者だけをターゲットとした一般的な採用サイトではないと捉え、『ブイキューブが新しい自由な働き方や、それがもたらす効果などを、世の中に率先して発信していくことで、自社のピープル・サクセスのみならず、世の中すべてのピープル・サクセスを実現していくサイト』というコンセプトを提案。提案内容に深く共感いただき、ブランドコミュニケーションのプラットフォームとなる「ピープル・サクセス サイト」を通じた、社内外への発信に伴走させていただく運びとなりました。

プランニング

本プロジェクトの目的を採用サイトの構築・制作ではなく、「ピープル・サクセスブランド」の確立とし、すべてのステークホルダーに対して「ピープル・サクセス」の取り組みを発信するブランドコミュニケーションのプラットフォームとしてオウンドメディアの立ち上げと位置づけました。

サイト内のコンテンツは、会社の未来に向けて行っている取り組みや、社会課題の解決に関する施策、従業員同士で切磋琢磨する取り組みなど、多岐に渡る社内施策と、それに基づいた具体的なプロジェクトを見える化することで、同社に関わるすべてのステークホルダーに対して裏表なく取り組みを訴求する構成としました。

また、今後ステークホルダーが直接サイトの記事に流入することも加味し、過去に弊社が制作のご支援をした会社説明動画を埋め込んだり、現在までの沿革をストーリー形式で見せたりすることで、コーポレートサイトでは伝えきれない想いを盛り込んだ、同社を紹介するサイトにもなっています。

『人的資本経営に関する情報開示』ページでは同社の人的資本経営の戦略と人材データを、簡潔かつ視覚的に表現しています。また、設計から制作までご支援した『ブイキューブの人的資本経営レポート2023』も同ページに掲載。戦略の全体像、具体施策、⼈的資本に関する指標を8ページの資料にまとめています。

ブイキューブ ピープル・サクセス
ブイキューブ 人的資本 経営 開示

アウトプット

「ピープル・サクセス サイト」は採用活動も担っているため全体的にスタイリッシュさとクールさを演出しつつも、コーポレートロゴに合せたオレンジを差し色として使い、「ピープル・サクセス」の考えが伝わるようなデザインを意識しています。また、コンテンツも求職者を意識し、「ピープル・サクセス ポリシー」を公開。「ピープル・サクセス ポリシー」の中には、求める人物像だけでなく、『望ましくない人物像』についても明記し、同社に真に共感する人材の採用を実現させたいと考えられています。

また、生き生きと働く従業員の写真をふんだんに使うことで従業員の人柄を伝えるデザインに。下層ページでは、写真や画像を全面に打ち出すなど大胆なビジュアルの使い方をすることにより、同社のビジョンである「Evenな社会」への大きな拡がりを表現しています。

ブイキューブ ピープル・サクセス サイト
ピープル・サクセス ポリシー

2024年1月17日、株式会社ブイキューブ CHROの今村氏に登壇いただいたセミナーはこちらからご覧いただけます。 「ピープル・サクセス」の取り組みや「人的資本経営レポート2023」について解説いただいています。